未来の教育を担う先生へ本気でおすすめする注目本を紹介します。また、これから教員採用試験を控えている人の試験対策にもなりますし、現場に出てからも大切な価値観や指導法が学べる良書を選びました。
実際にすべて購入した上で、中でもおすすめしたい本をここで紹介します。教育実習生、新任の先生、これから主力になる中堅の先生へ向けて授業のテクニック、指導方法などの改善に役立ててください。
初任者・若手の先生・教育実習生 へ オススメする3選
教えるということ(大村はま)
もしあなたが若くてこれから教師としての道を歩む気持ちが少しでもあるなら持っていてほしい鉄板の1冊です。
この本を読んで、「教員という仕事は『子どもは可愛いな』っていうだけでは務まらない」と心底感じたのと同時に、プロ意識を持って常に「子どもの伸び」を考えられる人であろうと思いました。
こんな人にオススメ
・「教師」とはどうあるべきかの本筋を理解したい人
・自分にしっかり喝を入れて、新しい教育を実践していく教育者の言葉を聞きたい人
学級経営の教科書(白松賢)
表紙に記載されている通り「イメージや経験ではなく、理論的に学ぶ学級経営」を理解できます。何よりもわかりやすくて、学級経営に携わる人全員読んでおくと現場でも生かされる内容だと思っています。
ベテランで、もう何十年も教員として実践を積んでいる方は「今更こんなこと…」と飽きてしまうかと思いますが、まだ実践すらしていない若手の方やクラス経営歴の浅い方は学べることが多いはずです。
こんな人にオススメ
・学級経営に悩んでいる若手の教員
・教員採用試験対策で、理解しておくべき学級経営の理論を1冊で学習したい人
新卒時代を乗り切る!教師1年目の教科書(野中信行)
私はこの本を教師5年目で読んだんですが「新卒の時に出会って読んでたらな~」と思いましたが、実際教育実習生を指導するときには大変役立ちました!
教員採用試験が合格し、教壇に立つ前にやっておくべきこと・意識すべきことはこの1冊で学習できますね!ぜひ、教員なりたての方には手に取ってみてほしい1冊です。
こんな人にオススメ
・教師になることが決まっていて、何の準備をしておけばいいか学んでおきたい人
・教師1年目の人
学級経営・児童生徒対応のノウハウが学べる本3選
教師のNG思考(土居正博)
この本は、他の本と異なり、教育の世界に絶対的に正解なことはないけど、「不正解」は存在するという主張で思考法などが紹介されています。
簡単に子どもに「いい子だね」と発してませんか? その発言がもしかしたら不の影響になっているかもしれません。そんな自分の行動や考え方を振り返らせてくれる本です。
こんな人にオススメ
・教員として避けたい思考法を学びたい人
・教員になる方~中堅以上のベテラン先生
策略ー ブラックシリーズ(中村健一)
私はこのブラックシーズが好きで、全部読破しました。表紙からイメージする「ブラック」とは異なり、教育のプロとしての視点から意識することを学べます。
この中村健一さんのブラックシリーズは、8冊あります!それぞれ「ブラック仕事術」「ブラック学級開き」「ブラック生徒指導」など、現場で即実践できる分野ごとに分かれています。これから極めたいスキルの分野や悩んでいる部分がはっきりしている人は、興味ある1冊から手に取ってみるといいかもしれません。
こんな人にオススメ
・自分が磨きたい力が分かっており、現場教員としてのヒントを得たい方
・具体的なノウハウや、現場のイメージをつけたい若手の方
学級通信にも使える! 子どもに伝えたいお話100(熱海康太)
学級通信や朝の会、帰りの会、学年集会と、先生から子どもたちへお話する機会は結構あります。若い時は特に話のネタは、意外と頭を抱えてしまいますよね…。それに、話すのがもともと得意ではなく、結局何を伝えたかったのか?となってしまう。
そんな方には、授業以外で児童生徒たちに伝えたいことをネタに、100個集めてくれています。しかも、ただネタを集めてるだけでなく、「教師の発問」や「ポイント」をわかりやすく解説してくれています。この本に助けられた人も多いはず…。
こんな人にオススメ
・話のネタや引き出しを多めに持っておきたい人
・学級通信で良いことを書いて、保護者の信頼を得たい人
誰でも通る悩みと不安を解決するヒントをくれる本
学級経営の心得ー 担任の不安が自信に変わる 150のメソッド(宮澤悠維)
著者の宮澤悠維さんは、youtuberとしても活躍されていることをご存じのかたもいらっしゃると思います。動画でも解説している内容の考え方や心得が、この1冊でしっかり理解できます。
「どうすればうまくクラスがよくなるのか」と不安になって、夜には考えて眠れない日々を過ごした私もこの本を後から読めば必ず背中を押してくれたなあ、と感じます。本を読んでからは、実践を必ずしてくださいね。子どもたちと一緒に成長しよう!と強く思える1冊です。
こんな人にオススメ
・学級経営につまずき、どうしたらいいかわからなくなった人
・子どもたちとの距離のとり方など実践的なノウハウを知りたい人
先生、どうか皆の前でほめないで下さいー いい子症候群の若者たち
様々なデータとその分析に基づいた説明で大変納得感の高い興味深い本です。子どもたちとの接し方に悩んでいる先生にはぜひ読んでほしい1冊です。
これを読んで、私自身が「いい子症候群」に当てはまっているなあと感じました。9章で語られている「日本人論」そして、10章の「いい子たちへのアドバイス」は特に面白く、明日からの子どもたちへの接し方を考えさせられましたね。
こんな人にオススメ
・子どもたちが何を考えているかわからない人
・データに基づいた根拠を示した上で、最近の若者心理が知りたい人
教師のしくじり大全 これまでの失敗と改善策(松下隼司)
現役で今も小学校教員としてご活躍されている、松下隼司先生が「だれもが一度は経験する失敗」をわかりやすく、丁寧にまとめてくれています!教員歴は21年のベテラン先生!
内容は、子ども対応、学級経営、授業、保護者対応、同僚対応、校務分掌、育児、家事、アンガーマネジメントなど、、、教員をしながら子育てでの苦しさもあり、時間がない中でどうやりこなせばいいか松下先生なりの「育児」「家事」の失敗内容も盛り込まれています。
こんな人にオススメ
・現場ベースでの実体験を元にした「失敗」と「改善策」を知りたい人
・実は既に教員として働くのに疲れてしまって、元気をなくしている人
教師の効率化に役立つ! 働き方改革に貢献するオススメ本
教師の最速仕事術大全(三好真史)
この本の著者三好さん、なんと毎日定時退勤・定時出社、テストは即日返却、持ち帰り仕事ゼロ、加えて週に4~5回の習い事、月に30冊の読書と…徹底的に仕事の無駄を省いたうえでの教師としての働きぶり!
即実践できるノウハウしかないので、明日から「すぐ帰ってやる!」と意気込んでいる方はもう絶対読むべき本です。
こんな人にオススメ
・すぐに帰れる実践的仕事ノウハウが知りたい人
・教師の働き方改革の実践的な部分を取り入れていきたいと思っている人
さる先生の「全部やろうはバカやろう」(坂本良晶)
多くのというか、ほとんどの先生は「全部(私が)やらなきゃ!」と思っているのでは?実際、私はそうでした…。でも、先生って朝から晩までいつでもどこでも、やることに追われています。この本で、力の抜き加減を学ぶヒントが得られると思います。
最近息詰まって、疲れが溜まっていた先生は、この1冊で日々の仕事のいい意味での「適当さ」を身に着けてみませんか?仕事の効率化が、早く仕事を終える鍵になっていることは間違いありません。
こんな人にオススメ
・自分で抱え込んでしまう完ぺき主義な部分があり、かつ仕事に疲れてきた先生
・すぐに帰れる仕事術を、現場で即実践できるレベルで知りたい人
まとめ
教師として、自分自身も生徒たちも成長していくために、読書は欠かせないと思っています。本を読むことで、新しい知識や視点を得ることができ、自分の教育理念や授業に活かすことができます。
教師を目指す方・現役の先生に読んでほしい本を紹介しましたが、ぜひこの機会に新しい本と出会い、より良い教育に繋げていただければ嬉しいです。