模擬授業が難しそう?大丈夫です。しっかり事前に対策をしておけば、必ず合格に繋がる「模擬授業」ができます。
意識するポイントや、考えておく対策は決まっています。
ぜひ参考にして、合格への道を歩んでください。
恥ずかしい?とかは言ってられませんよ?教壇に立ったら演技スタートですからね!
模擬授業とは ー 教員採用試験の関門のひとつ
受験者が試験官・面接官の前で、実際の授業を想定して授業を行う試験のことです。
模擬授業では、教員になってすぐに使える「即戦力」かどうかを見極めています!
多くの場合、教員採用試験の最終試験の際に設けられています。私立学校の場合は、模擬授業の後に理事長面談が設けられる場合もあります。
一番苦手意識のある人がいるのも事実です。でも、その分しっかり対策をし、堂々と授業すれば勝ちです!
形式
▶自治体の受験会場により、教室以外もありえますが、ほとんどは普段授業している教室を実際に使って行います。
※ちなみにわたしは、1つの自治体は教室、もう一つは音楽室でした。
▶面接官は2~5人です。中には、面接官が生徒役になって評価したり、受験者が生徒役になって参加したりする場合もあります。ちなみに、試験監督はたいてい自治体の教育課の方か校長先生です。
時間
短いと3~5分、長いと10~15分です。模擬授業の後に面接官からの質疑応答があると、40分程度になります。
テーマ・課題内容
内容に関しては、当日に伝えられるパターンと、事前に伝えられるパターンがあります。
指導案の作成に関しても、求められるパターンと要らないパターンがあります。
私は当日指導案作成パターンと、1人完全即興演劇パターンと…経験しましたが、「指導案作成がいるのかいらないのか」はかなり大きいポイントなので必ず自治体の過去の模擬授業の実施形態は確認をしてくださいね!
指導案作成パターンなのであれば、大枠の指導案の書き方もマスターする必要があります。
大半の自治体は、教科指導を課してきます。たとえば、数学であれば「授業の〇〇〇〇の単元の冒頭5分を授業してください」といった内容です。
ただ、中には朝の会や道徳、生活指導といった課題の場合もあります。
自治体の傾向を分析し、柔軟に対応できるように幅広く準備は必要です。
模擬授業ではこれを意識しよう
最初の【導入】に8割以上力を入れる
模擬授業の時間は長くても15分。授業は【導入→展開→まとめ】で流れていきます。
その最初の【導入→展開】をやる時間しかないのです。
つまり、【導入】で「この人は良い先生になりそう!」と思わせたら良いのです。
伝えたいことは明確にする
模擬授業を受ける生徒を想像し、その子たちが「どういう力を身に付けてほしいか」「何に気付いてほしいのか」を明確にしましょう。
導入だけの授業といって、最初だけしか見えていない授業はだめです。目標から逆算して、「どうしてその導入にしたか」を聞かれても答えられるようなものにしましょう。
授業のフローで抑えるべき山場
授業で抑えるべきポイントは決まっています。次の5つを順番通りに組み込んでください。
①導入
②授業の目標(めあて)と 板書
③発問
④盛り上げる場所
⑤生徒の気づきと主要なポイント
模擬授業ノートを作る
1冊、ノートを準備してください。模擬授業対策用ノートを必ず作りましょう。
私は一次試験対策と並行してノート作りをしていました。そのノートに模擬授業の基本のフローをメモしたり、授業のネタや思いついたアイディアをどんどん書き込んでおきましょう。
授業で使えるフレーズも書き溜めておくと、模擬授業対策直前に役立ちます。
本番でも持参することを考えると、コンパクトな形のものでいいです。
教壇に立っているベテラン先生の授業で勉強
ネット上で、授業を公開している方が多くいらっしゃいます。実際に見て、授業を分析し、自分にも取り入れられる点は、メモしておきましょう。
そのときにも、模擬授業ノートをフル活用してください。
練習、練習、練習
模擬授業はパフォーマンス・演技です。一発本番の練習なしで、アイディアだけ披露して通過できるほど甘いものではないです。
あたかも生徒が、その場(会場)にいるかのように模擬授業をします。恥ずかしさは捨ててください!
授業中の表情、声の出し方、姿勢、授業構成、タイムマネジメント、板書の仕方など、実際にやってみて良いところ・直すところに気付くことが多いです。
教採の仲間がいれば、練習に付き合ってもらい、お互いに良いところ、直すところを指摘し合うと良いですね。
口癖・仕草の癖は本番までしっかり直す
誰かに見てもらって初めて気付く「癖」。たとえば、「えーっと・・・」「あ、はい」など言ってしまっていませんか。
仕草では、腕を組んだり、脚を組んだり、指先や髪をいじったり、などしていないでしょうか。
1人で練習をする際は、動画で撮っておくと気付くことができます。
イレギュラーにも冷静に対応
特別に配慮が必要な生徒も通常学級にはいます。特に統計的にも1クラスに1人は配慮が必要な学生がいると示されているので、その想定でいましょう。
授業中に突然立ち上がってしまったり、急に大きな声を出したり、と面接官が演出する場合があります。
焦らずに冷静に対応しましょう。
「どうしたの?自分の席に戻ろうか」「〇〇さん、今△△さんが発言している途中だから、その後の発言でも良いかな」などその場に合った声掛けをします。
NGな対応としては、無視をしたり、大きな声で注意したりするなどです。周りの児童生徒にも配慮しつつ、落ち着いて対応するようにしましょう。
当日お題を出されるパターンの対策
当日にお題が課される場合は、あらかじめ最低2つ(余裕があれば3つ)のパターンを完璧にしておきます。
当日は少なからず緊張するでしょうし、自分に余裕ができるだけでなく、似たようなお題であれば準備してきたパターンを修正する程度で済むからです。
そのため、当日の試験の準備時間は、あらかじめ準備したパターンと実際のお題をどう関係づけるか考える時間にします。
その場で考えた受験者より圧倒的に差がつくことは間違いなしです。
模擬授業対策のおすすめ参考書
模擬授業の参考書は何冊もいりません!1冊買って、基本を理解したら、後は模擬授業ノート作りと練習あるのみです。
私が1冊を薦めるとしたら、こちらです。
採用試験にかかわらず、「授業」の「根本・本質」についても学びを深められます。
模擬授業後に問われる質問ー頻出3選
模擬授業が終わった直後に、面接官から「今から授業に関して質問をします」と質問されるケースが多いです。
(1)この授業で意識していたこと・大切にしていたことは何ですか?
(2)今回の授業の改善点・反省点は何ですか?
(3)この授業は、その後どのように展開していくのですか?
まとめ
人物重視の傾向が強くなっている教採で、模擬授業は大きなウェイトを占めます。一次試験の合格発表が出てから二次試験まで、あっという間です。
本番は、心臓が飛び出すくらい緊張しますが、落ち着いて今まで準備したことを自信を持って発揮すれば大丈夫です!必ず評価されます。
準備は早いに越したことはないですので、模擬授業ノートの準備からすぐに始めましょう。
試験に向けて、服装や身だしなみの準備は大丈夫でしょうか。これから準備!という方はこちらの記事もあわせて参考にしてみてください。